よく見ると顔の中に丘があった。
よく見ると畑があり、道があり、渇いた川の流れの筋があった。
うねって緩やかな起伏の盛り上がり、微かに放熱する地形
垂直に立つ真っ黒棒状植物群
伐採され切り口が鋭角になった髭の切り株
湖の表面は鏡面のように輝き潤っている。
青空と白い雲が美しく映える。
大地が大きく動き出し、上下にうねり始めた。
深い溝と筋がもつれあい、伸び縮みし渦を巻く。
大きな肌から汗粒が盛れあがり、飛び散る。
地熱が高い、頰の丘が赤く染まりつつある。
太い溜息の流れ、風の通り道
蛇腹の膜が湖面を隠す
大地が緩やかに起伏し、闇が訪ねる。
静かな寝息が聞こえてくる。